以前の記事にて、おすすめビジネス書籍を取り上げ、仕事術のノウハウを解説した。
そこで紹介したyoutube「ハック大学」のぺそさんが先日新しい書籍↓を出されたので、これは読まねばと思い、早速読破。(記事作成との時間差に関してはご愛敬ということで(笑))
この書籍では、仕事術の「上流」編ということで、「超」メタ思考のやり方を解説している。
<本書まえがきより抜粋> 私はこれまで、コンサルティングファームや外資系金融機関などでトップクラスのスキルを持つビジネスパーソンと数多く接してきましたが、そういった方には1つ大きな共通点がありました。それは、仕事を実行するスピードが他者より格段に速いわけではない、ということです。 つまり、執行能力そのものには、それほど大きな差はありません。 では、何が大きな差を生むのでしょうか? それは、「正しく・瞬時に課題を捉える力」です。 そのためには、冷静に課題の全体像を俯瞰し、物事を客観的に見る、を繰り返していくことが肝になります。 そのトレーニングをこなすことで、レベル1だった仕事スキルはどんどん上がり、最短で仕事をさばく力が身に付くと私は思っています。 「メタ認知」という心理学の用語があります。 これは、鳥になって上空から地上を見下ろすように物事や自分自身を俯瞰的に見る、という意味です。 そのメタ認知を応用し、高い視点から課題を捉え、脳が瞬時にタスクを処理するようになるのが、本書でお伝えする思考法、『「超」メタ思考』なのです。
さて本記事では、「超」メタ思考の本質的な部分である下記3つを紹介していこう。
① 課題解決の3つのプロセス ② 「課題の認識」における2つのレベル ③ 「キャリア貯金」を増やす挑戦心の養い方
これらを意識するだけで、仕事のムダが少なくなっていくのを実感できる。乞うご期待!!
(注意:前回も述べたが、ブログ主は啓発書籍について、ノウハウをまとめたビジネス書籍よりも、物語ベースの方がイメージしやすいと思っている。ただ、毎回毎回、そうした理念をぶち壊すぐらい有益なので紹介せざるをえないのだ。南無(笑))
勝ったッ!第3部完!
課題解決では、基本的に以下の3つのプロセスを踏む必要がある。
① 課題の認識: 何が問題で、最終的にどうしたいのかを正しく捉える ② 課題の推論: 何をするのか、何から始めるのか、仮説を立てて整理する ③ 施策の執行: 決めたタスクを決めた手順で行う
これらのうち、重要なフェーズは最初の2つであり、成果主義の世界で仕事ができる人とそうでない人の差は、この2つを実践できているかどうかにある。なぜなら、最後の「施策の執行」のみにフォーカスを当てている人が非常に多いからだ。
ビジネスの現場では、プロジェクトの目的、または上司の性格などによって求められる着地点やレベルが変わってくる。したがって、前段階の「課題の認識」と「課題の推論」こそが重要で入念に行わなければならないステップなのだ。
ここで客観的に課題を把握し、目的地と方向性を確認すれば業務の精度が上がるだけでなく、間違っていた場合の軌道修正が容易になる。
(課題解決の「前準備」も含め、それら各ステップのコツ(「施策の執行」も結局教えるんかい(笑))は本書を参考にしていただきたい。悪しからず。)
さて、ここまで話してきて、「施策の執行」だけを一生懸命にやっていた多くの人は、「課題の認識」や「課題の推論」などのステップが増えて面倒くさいと感じるかもしれない。
だが、「認識」と「推論」にはそこまで多くの時間はかからないということを指摘しておこう。
もちろん慣れないうちは「推論」に時間がかかる可能性があるが、本来これらの上流のプロセスは無駄な時間を省くために、そして自分自身の時間を作るために実行するものである。面倒くさいと直感的に感じたとしても、とにかく騙されたと考えてやってみていただきたい。
これらのステップは、やればやるほどタスクが減っていく。効率が上がり、トレーニング次第で仕事のムダは9割減るだろう。
まず「課題の認識」のすり合わせは、当然ながら相手が同じ人であればお互いに確認すべきポイントの共有や浸透が進んでいくことで、徐々に簡略化していく。 何度もすり合わせを行っていくうちに、上司からも「君だったら、もうこのレベルの確認はしなくてもいいよね」「これ以降は任せるよ」と思われるように変化していくはずなので、ずっと同じ作業をしなければいけないということはないだろう。 一見難しそうな「課題の推論」に関しても、回数を重ねるほど、分析や仮説立案などのスキルは確実に上がり、推論の打率も上がっていくはずである。
このように、短期的にみれば仕事量が増えるように感じるかもしれないが、中長期的にみればムダな作業が減っていくため、あなたがこなさなければならない仕事の量は減少していき、どんどん楽になっていく。
誰からも求められていないムダな作業が減り、結果的には自分のやりたいことに注力できる時間が増えていくのである。
2Pの接続端子にコントローラを繋ぐんだ!
「超」メタ思考のステップである、「課題の認識」には以下の2つのレベルがある。
レベル1 上司やクライアントから課題を提示される レベル2 自ら課題を思い描く
レベル1は、上司やマネージャーやクライアントなどから課題が提示されるというレベルである。クライアントから「こうしてほしい」と依頼を受けたり、上司から指示を受けたりして仕事をするといったイメージだ。
一方、レベル2は自分で課題と思われるもの(課題候補)を洗い出し、仮説を用いながら課題を定義した上で解決策を進めていく段階である。
一見したところ問題なく進んでいる、あるいはこれで十分と思われていたものでも、視点を変えると、コストカットや売上げ増につながる方法が見つかる可能性もある。また、組織の成長を阻む構造的な問題がどこに潜んでいるかもしれない。
しかし、このレベル2において難しいのは、やはり「課題を見つけ出すこと」である。
与えられた問題を解くよりも、今は見えていない問題を見つける方が難易度は高くなる。自ら課題を見つけ出して解決していくには、より高いレベルの意識と能力が必要なのだ。
そのため、このレベル2に関しては、組織の経営層にいる人であれば普段から当たり前のようにやっていることだが、例えば課長や主任クラスでもできていない人が多いだろう。
できることなら自分で課題を思い描いて解決していきたいところだが、まずは第一段落として、上司やクライアントから提示された課題(レベル1)について、しっかり認識を合わせて解決策を進めていく課題解決法をマスターしよう。(方法については本書を読まれたし。)
<本書 第6章より抜粋> 私は、これからの時代にはますます課題解決能力が求められると考えています。 特に、AI(人工知能)をめぐる企業の課題は大きく変わりつつあるので、よりイノベーティブな課題に取り組める人材が重宝されるようになります。 それに、①課題の認識、②課題の推論、③施策の執行の3つのステップのうち、人間の付加価値を発揮できるのは、主に「認識」と「推論」の上流のプロセスなのです。 最後の「執行」しかできなければ、ずっと「作業者」のままでいる可能性が高くなってしまいます。執行のプロセスは、まさにAIの得意分野なので、今後真っ先にAIに代替されるエリアなのです。 当然、そうした人はリストラされるまでいかずとも、高い評価は受けにくく、出世や昇給も見込みにくくなりますし、時間もなくお金もないという状態に陥る可能性が高くなってしまいます。 そんな未来は、誰も望んでいないでしょう。
10年後も20年後も誰かから必要とされ、会社や世の中から評価され、しかも自分から積極的に仕事を楽しめる人になるために、この「超」メタ思考を実践していくのが望ましい。
今はできなくても、「レベル2」という理想を目指して学び続ければ必ず成長していくはずだ。
私と羽川さんが手を組めば、千石ちゃんを倒せるはずなのよ!
そもそも「課題」というのは、あるべき姿を思い描いた際に見えてくる現状とのギャップのことである。本来はこうあるべきなのに、そうなっていない原因は何かを見極め、あるべき姿に近づけていく方法を考えるのが課題設定だ。
しかし、常に目の前の仕事に忙殺されていたら、そうしたことを考える余裕が生まれない可能性が高いし、そもそも難易度が高くて課題を見つけ出せないという人も多いだろう。
ベテランであっても、むしろ業界経験や経歴が長いことによって「これが当たり前」と現状を受け入れるバイアスが強くなることがある。 また、長く働いているうちに、現状を変えることによって何か失うのではないかと考える「現状維持バイアス」に邪魔されることもある。 すると、無意識の中で日常的に変化を避けるようになり、問題意識そのものを持てなくなることもあるだろう。 これらのバイアスは非常に強力であるため、意識的に気をつけていないと、視界に入っているのに見えないものや見ようとしないものが増えていく。 常にフラットに物事を見る姿勢が大切だ。
「超」メタ視点を活用してそうした問題点を克服していると、だんだん仕事が楽にこなせるようになっていくだろう。課題解決をするにしても、上司から求められたものに対して迅速にほぼ最適解を出せるようになるなど、良好にサイクルが回る状態になる。
しかし、その楽な状態に甘んじることは、あまりおすすめできない。
仕事が楽だということは、深く考えなくても仕事が回るということでもある。 つまり、あまり思考を回していない状態ともいえる。 それが続けば、あなたのキャリア上の成長は止まってしまう可能性が高くなる。 その反対に、ハードルを上げた挑戦をしている時はしんどい思いをするが、それはまさにあなた自身が成長しているからだともいえるのだ。
しんどい時期はまさに自分の「キャリア貯金」を積み上げているイメージである。
逆に、仕事に慣れて、こなしている状態の時は、その貯金を切り崩しているイメージだ。
なので、これまでの主張を手のひら返しするようだが、もしも今の仕事がずいぶん楽になってきたと感じていたら、もう少しハードルを上げた挑戦を意識的に行ってみよう。
<本書 第6章より抜粋> 会社のビジョンに対して自ら新しい課題を見つける、または別の業務に取り組んでみるなど、今の自分にもっとできることはないかと考えてみるのです。 今はブラック企業の存在が問題視され、「しんどいことからは極力逃げる」という風潮が主流です。 もちろんブラック企業には気をつけるべきですし、倫理観の低い企業からは距離を置くべきですが、そうではない組織に所属している場合、「しんどいから逃げる」というマインドでいる限り、キャリアの貯金を積み上げていくことはできません。 しんどい思いをすることが主目的ではありませんが、常に組織のビジョンを意識しながら少し上のフェーズに挑戦するという気概は忘れないでいたいものです。
「超」メタ思考で仕事が「楽」になるからこそ、上のステージに挑戦して仕事を「楽しむ」のだ。
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ここで紹介したのはおすすめ書籍で提唱されている「超」メタ思考の概要である。
「やり方が知りたい!!」…という方は、是非本書を読まれたし。
ただし注意!!これらはインプット!!読むだけでは意味がない。
何度も言うように、アウトプット(行動)をお忘れなく。
目指せ!!脱・ノウハウコレクター!!(自分にも言い聞かせています(笑))
これぞ賢者への道程!!
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