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数学を趣味的に学ぶ ~最近追加した書籍たち~

数学

ちょっと前に、2010~2020年前後を中心とした比較的新しめの書籍で、趣味で楽しんでいる数学の教養書を紹介した

数学を趣味的に学ぶ ~2010年代から2020年代のおすすめ教養書を中心に~
物理学と数学とで厳密さの基準が異なるため、物理学者の導き出した結果を数学者は「予想」とみなしている。物理学者が「...

(個人的にはその理論物理ヴァージョンの記事の方が自信作だったのだが、閲覧数はこっちの方が全然多い。哀しいやら嬉しいやら…(笑))

あれから月日も経過し、さらなる新書と良書がMy本棚に増えてきた。テンション上がるぜ♪

ならば、今回は「趣味で楽しんでいる数学の教養書」追加版と称して、そうしたおすすめ書籍を改めて取り上げようではないか。乞うご期待!!

(前回に引き続き、想定ランクを初学者:学部教養レベル → 初級者:学部3~4回生レベル → 中級者:大学院レベル → 上級者:専門職レベルとした。)

(相も変わらず、数学科の中級者や上級者が論文以外で勉強している書籍やツールには詳しくないので、一家言ある方がおられましたら、教えていただければ幸いでございやす。)

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初学者向け…の前のレベル ~計算力を強くする~

想定レベルを自分から設定しといて、すぐ破る愚行。まさに愚者(笑)

まぁさすがに内容は大学レベルってわけではないが、日々の脳トレ等に使える面白い本↓があったので、紹介しよう。

「計算力」とは、
スポーツで例えると「走ること」のようなものです。
どんなに戦術に長けていても、
どんなに素晴らしいキックやグラブ捌きの技術を持っていても、
走ることが苦手な選手はハンディキャップを背負うことになります。

同じように仕事でも勉強でも、
計算力がないことはかなりのハンディキャップを背負っていることになるのです。

ですから、
計算力を強くすることは、
すべての勉強の基礎体力だとも言えます。

(本書「はじめに」より抜粋)

その内容に嘘偽りなく、暗算に使えるテクニックや隙間時間にできる計算問題が豊富に掲載されていたので、ルーティン本に最近追加した。

レベルは教養以前といった感じだが、おすすめなので是非一読されたし。

初学者向け ~数学の世界地図~

ぶっちゃけ、本記事の目的は↓この本を紹介したかったといっても過言ではない(笑)

ご存知の人も多いだろうが、「Masaki Koga [数学解説]」というyoutubeチャンネルを以前から視聴しており、当ブログのミレニアム懸賞問題などの記事作成時も、チャンネル内の動画↓を少し参考にさせていただいている。

書籍の著者は、youtubeでこうした数学の事柄を解説しつつ、ブログ主と同じ大学・学部の数学課程の方を専攻して修了し、記事作成時点では某私立高校で教鞭もとられている。

趣味レベルのブログ主とは違い、数学の世界にどっぷりと浸かっていて、「職業:数学」である著者が、現代数学の諸分野の概観を解説してくれているというんだから、これはもう読むしかない!! (そう、できれば当ブログのアフィリエイトリンクからポチっと購入して(笑))

数学を学び研究するということは、
山登りと似ています。
はじめは足し算や引き算というふもとから歩き始め、
一から思考を積み重ねて山を登っていきます。
さまざまな困難を乗り越えて頑張って上の方までたどり着くと、
そこには絶景が広がっていることでしょう。
しかし、
逆にまだふもとにいる人から見ると、
上の方の様子やそこから見下ろした景色がどうなっているかは想像しづらいです。
そこが数学の困難なところです。
上からの絶景を知らぬまま道半ばで挫けてしまうことも少なくありません。

~中略~

旅行に行く際に買うガイドブックは、
眺めるだけでも楽しいですよね。
それと同じように、
数学という山の上の方にどのような世界が待っているのかを、
この「数学の世界地図」を見て知っておくことで、
今歩んでいる道も楽しんで歩けるようになったり、
これからの観光ルートもはっきりしたりするでしょう。

(本書「はじめに」より抜粋)

世界地図には「代数学」「幾何学」「解析学」「数学基礎論(圏論含む)」「応用数学」という大陸が。

「広大無辺な数学を歩く」ということで、この書籍も即ルーティン本のメンバー入り。

だんだんルーティン本も広大無辺な冊数になってきたから、困ったもんだ(笑)

初級者向け ~全体観をつかむ多変量解析~

前項で本記事の主役を紹介しちゃったし、あとは軽く流そう(笑)

特に最近では、いろんな分野でデータを収集する能力が急激に高まり、AIを用いたり、ビッグデータといわれるような大量のデータを統計的に処理して企業の経営等に役立てることが増えてきた。

ブログ主の業界に関して言えば、臨床医学の研究では、重回帰モデルによる統計処理と、そこからの帰無仮説や対立仮説等の推定が必須となる。

実際にそういった統計処理をする際は専用ツール等を使用すればよいだろうが、その根底にある数学(決して難しくない)を知っておくことは、一利あって百害なし(笑)

そんなわけで、↓の書籍は内容も練習問題の解説も分かりやすく、おすすめ。

中級者向け ~相対論とリーマン幾何学~

一般相対論、もしくは一般相対性理論は、
物理現象を幾何学的な考察によって定式化しようとする方法論である。
ここでいう幾何学的という言葉の意味は、
19世紀半ばに提唱されたリーマン多様体の理論に基づくことを指す。

~中略~

アインシュタイン方程式は近代微分幾何学においての金字塔であるが、
アインシュタインを数学者だと思う人は世の中にはほとんどいないであろうから、
一般相対論は物理学の一分野と認識されていると仮定してよいであろう。
この100年にわたって物理学者によって執筆された一般相対論の本は数多くある。
しかしながら、
数学者によって書かれた相対論の教科書はあまりなく、
幾何学者による解説はさらに限られている。

実は幾何学的な考察に重きを置いて書かれた名著は3冊ある。(詳細は本書に)
だが向学心に駆られた学部生であっても、
これらの本を手にとって数ヶ月で読破し、
その内容を確実に理解することは、
いくつかの複合的な理由からかなり難しい。

この状況を鑑みて、
数学を志す人のための、
「アインシュタイン方程式が内包する幾何学への入門」を形にしたのが本書だ。

(本書「まえがき」より一部変更して抜粋)

……はい、バリバリの理論物理の本です(笑)

それでも、理論物理の世界にどっぷりと浸かっていて、元「職業:量子論」であったブログ主(笑)から見た印象では、基本的な相対論関連の書籍と比較して、かなり数学…特に幾何学に寄り添った内容である。

本書のまえがきにもあるように、この書籍は「数学」の中級者向けとしておすすめしたい。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

前回もそうだが、相変わらず愛読書を紹介するのは本当に楽しくて、筆が進む進む♪

繰り返しになるが、当ブログを読まれた方で「推し」の書籍があったら、是非教えて欲しい。

もっと知りたいと思ったら、専門書を目印に、協力し合って共に進もうではないか!!

数学の森の奥深くに至る道程を!! そして賢者への道程を!!

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