現代数学?解けたら懸賞金とかもらえるやつ?素数?フィールズ賞?
高校数学を終えて、数学の世界から一定の距離をとる人は多いことだろう。
そんな現代数学を改めて学ぶにあたってのポイントを3つ挙げるとすれば
① 現代数学は数学基礎・代数・幾何・解析に分けられる
② 現代数学はどんどん「抽象化」が進んでいる
③ 代数・幾何・解析それぞれを融合させて、総動員で難問に挑んでいる
さてさて、これらをかいつまんで説明しよう。
「基礎」の大地、「代数」「幾何」「解析」の大樹
現代数学・・・というより大学数学では、数学基礎というジャンルを最初に学ぶ。
その上で、学年が上がるにともない、代数・幾何・解析という分野を専攻していく。
「数学基礎」という土台の上に、「代数」と「幾何」と「解析」という三本柱があるイメージだ。
軽くそれぞれの内容を挙げると
数学基礎:集合、写像とグラフ、数学的構造、論理学
代数:方程式、ベクトルと行列、群論
幾何:図形、多面体、多様体、楕円曲線
解析:数列、微積分、複素数、微分方程式、フーリエ解析
他にも確率論と統計学・ゲーム理論などのジャンルもあるが、大枠はこんな分類である。
深く深く・・・「抽象」という海の中・・・
現代の物理学は
量子論に代数(リー群、行列)と解析(複素数) 相対論に幾何(リーマン多様体)
・・・といったように、数学の手法を惜しげもなく使用している。
力学・電磁気学といった古典物理学は言うに及ばず。
「物理」での数学応用・実用が進んでいくならば、「数学」そのものは逆に抽象化していこう。
現代数学の抽象化にはそんな背景がある。つまり、どんどん分かりにくくなっている!!
実際の計算問題からは離れ、イメージの深淵へ・・・そりゃとっつき辛くもなるわ(笑)
大地・大樹・海を繋げて天空の難問へ
現代数学に立ちはだかる懸賞金問題などの難問の数々・・・
抽象化が進んだ現代数学では、各分野単体でそれら難問に立ち向かうには限界だと悟り、土台である数学基礎を基に代数・幾何・解析が混じりあった分野の構築がおこなわれている。
圏論・ラングランズプログラムなどがそうしたハイブリッド理論の架け橋となっている。
実際、ポアンカレ予想(ペレルマンの定理)は幾何と代数の手法を合わせて証明されたし、フェルマーの最終定理(ワイルズの定理の帰結で証明)は楕円関数に代数・幾何・解析全てを使用して解決された。
そんな現代数学を一から学ぶとしたら、まず下記のインプットをおすすめする。
まずは一冊目で大学数学の基礎をアウトプットしながら学びつつ、あまりに多岐に渡る各専門分野の全体像を二冊目で見通すという流れだ。
・・・さて、こっから先は現代数学抽象化の深淵を学ぶ本だが、あまりにも難しい・・・
特に二冊目を購入する際は覚悟を持ってポチられよ。
現代数学・・・代数と幾何と解析が高度に融合し、抽象の深淵へ
そんな現代数学を一から学ぶなら…この記事ではその一歩目におすすめの本を紹介した。
ただし注意!!これらはインプット!!
さらに深く習熟したいなら専門書や演習問題などのアウトプットをお忘れなく。
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