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デキる研修医を目指す ~論文を書いてみよう編~

その他

先日、大学2巡目(医学部)時代の部活の後輩で、某県の脳神経内科の未来を担うであろう傑物と久々に会って話をした際に、医学論文の書き方が話題に挙がった。

所属しているのがそれなりに研究実績の多い医局であるため、論文の全体構成や書き方等も指導いただいていたので、聞きかじったことを語って先輩風を吹き散らかすに至ると。

いやぁ、調子こいてしまった(笑) 反省反省。

てなわけで、都度作成している研修医向けの記事もまぁまぁ読まれているので、思い描くTIPSの自己復習も兼ねて、本記事ではそんな医学論文の書き方を紹介していこう。

参考にしたのは、指導医の門外不出の資料(おいコラ(笑))、および↓の書籍。

なお、大学1巡目(理学部・大学院)時代にも何報か論文は書いたが、所属研究室があまりにも自由な指導体制で、指導の「し」どころか「s」の字もないようなとこだったので、「理工系論文」の書き方の基本的なことは正直分かりません(笑)

多少なりとも応用はきくかもしれないが、本記事はあくまで「医学論文」なので悪しからず。

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全体の構成像

研修医で論文を書く機会があるとすれば、おそらくcase reportがほとんどであろう。

original articleを書く幸運に恵まれたとしても、さすがに前向き試験ではなく、レトロ解析になると思われる。

よくある論文の全体構成例

① Introduction
1-1 対象とする疾患・治療法の一般的な背景
1-2 既報で分かっていること、不明点とそれを明らかにすることの意義
1-3 本研究で何を行ったか、何を報告するのか

② Materials and methods (以降は「M/M」と表記)
③ Results

もしくは②-③ Case presentation

④ Discussion
4-1 本研究結果のまとめと強み
4-2 Sub conclusion (研究結果から解釈できることを3項目程度)
4-3 Limitation (研究の限界性への言及)

⑤ Main conclusion

もちろん、投稿する論文雑誌の指定に応じて、構成や順序は適宜調整されたし。

論文を書く前に把握/明確にしておくべき点

以下にチェックポイントを記す。

① Main conclusionは何か?

② 研究背景で「分かっていること」と「分かっていないこと」を明確に述べられるか?

③ M/MとResult、Case presentationから無理なくConclusionが言えるか?

④ 研究の強みは何か?:既報告との差、この論文を読む価値

⑤ 研究の限界性(Limitation)は何か?:症例数、データ欠損、レトロ…etc.

⑥ 誰に読んでもらいたいか?:投稿する雑誌の選定、読者のトピック理解度の把握

論文を書く際に心得るべき点

① 身の程をわきまえる:
3相試験メタアナリシスレベルの超重要報告ではない
・どれだけ一般的に正しそうにみえても、resultから導けない事柄は書いてはダメ
・「今後の検討を必要とする」と書くことを恥ずかしいと思わない

② だらだらと詳細データを述べすぎるのは、決して丁寧なResultではない

③ 文献レビューにならないように気を付ける (特にDiscussion)

④ いろんな Sub conclusionを盛り込もうとしない
・M/M+ResultからMain conclusionまで一本鎗で貫くような文章展開を心がける
・Main conclusionに関係しない話や結果はだらだら述べない

⑤ 論文をいきなりIntroductionの頭から書こうとしない
(詳細は以降にて)

どの順番に論文を書いていくべきか

・全体:サマライズ(要約)を進める方向で書いていく
 本文 → Abstract (研究の要約) → Title (究極の要約)

・本文に関する書き順
① Main result (Figure/Table)を見て、Main conlusionを決定

② 論文の設計図や把握しておく情報(上述)をまとめる

③ M/MとResult

④ IntroductionとDiscussion:各パーツ(上述)に分けてそれぞれ書き進めていく

⑤ Introduction+Figure/Table+DiscussionでConclusionまで話が通るか確認

⑥ 各パーツを合体して、通しで読んで文法・接続詞等の本文修正

⑦ Abstractの作成

⑧ Titleの作成

実際に書く作業を行うときに気を付けるべき点

・論理の組み立てに関係する作業は日本語(母国語)で行うことを推奨する:
 箇条書きで極力シンプルに論理構成を確認

・重要度の次元の違う作業を同時にしない:
 「論理の整合性チェック」と「英語の文法ミスのチェック」を同時にしない


以下の項目は「本記事投稿時点」の情報である。
特にAIに関しては、今後ますます利用の是非が厳しくなっていくと予想される。

・文献管理ソフトはZoteroを使おう:
 Endnoteが主流であるとは思うが、値段が高い!!
 使いやすさや費用(無料!!)の面からもZoteroを推奨

・統計解析ソフトはEZRを使おう:
 今後のキャリア(大学院, 医員)としては、最終的にはR一択となる
 研修医レベルであれば、Rからではなく、EZRから始めた方が使いやすい

・AIは英文校正やAbstractの作成に活用せよ
 AIの進歩は近年著しいが、重要な論文の選別や文章構成の創造などはまだ難しい
 雑誌によっては、程度によらず「AIを使用したこと」の言及を求めるものもある
 AIに依存し切らない適度な距離感が大事 (文法確認や要約等で有効活用せよ)

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以上が現時点のブログ主が提供できる医学論文作成のTIPSである。

さすがに医学分野特有の事項が多くなってしまったが、テーマ的に止む無し!!

その他の研修医向けのブログ記事↓も参考にしてくれたなら、これ幸いである。

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論文作成を恐れるな!! これぞデキる(というかデキすぎの)研修医への道程!!

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